H27.5「デジタル公民館まっさき」活動の報告

先日行われました「学びを通じた被災地のコミュニティ再生支援事業」(復興庁・文部科学省委託)2015年5月「デジタル公民館まっさき」活動の報告を掲載します。 

活動スタッフ

13名

  • アソシエイト層 1名
  • リーダー層(35~49歳)3名
  • シニア層(50歳~)8名
  • 65歳以上 1名

活動場所

大船渡市末崎地区公民館(大船渡市末崎町)

宿泊場所

ごいし荘別邸「海さんぽ」(大船渡市末崎町字大豆沢)

活動スケジュール

2015年5月30日(土)~31日(日)

スケジュール表

主な活動

5月30日(土) 活動概要

(1) 陸前高田市 奇跡の一本松 駐車場・休憩場 かさ上げ工事現場視察 11:10~11:30
(スタッフ参加者11名)

まっさきへ向かう途中に通りかかる陸前高田市の被災地。126ヘクタールを平均12メートルかさ上げする工事が進んでおり、来るたびに景色は変容している。
かさ上げの土は全長3キロに及ぶ巨大なベルトコンベアで10トントラック換算で1日4,000台分を運んでいる。なお、土日は工事は休業。

(2) ハネウェル居場所ハウス 語り部 館長 鈴木軍平 11:45~12:45
(現地参加者 2名/スタッフ参加者13名)

参加者15 名でハネウェル居場所ハウス(大船渡市末崎町字平林)にてランチミーティングを実施した。ランチミーティングでは、2日間の活動の段取り確認と、館長の鈴木軍平さんから、居場所ハウスの最近の活動や利用状況、新しく始めたサービス「わらしっこ見守り隊」(子どもの一時預かり)などの紹介があった。

居場所ハウスは、長期的な視点から被災地の復興と高齢者の支援をすることをめざし、2013年6月に運営を開始。築70年の古民家を再生した建物を活用し、伝統文化や昔からの知恵などを次世代に継承する役割を果たしてきており、これまで1万人以上の来訪者を迎えている。5月中旬にスマイル食堂が完成。食品衛生法認可施設として、来館者への有料昼食サービスを開始。この日は、手作りのカレーライス、いそはな寿司、ひっつみ汁、新たまねぎの酢漬け、がんづきなど地元の心温まる料理や地元で採れた甘いイチゴが用意され、栽培した人、料理した人の顔が揃った居場所ハウスならではのランチミーティングとなった。

ランチミーティングの様子
スマイル食堂外観写真
地元の心温まる料理写真

(3) PCネットよろず相談 13:30~16:00
場所:末崎地区公民館(ふるさとセンター)2階会議室
(現地参加者 9名/スタッフ参加者13名)

 今回、参加者カルテを用意して参加目的やその日のテーマ、実施内容、成果などの学習履歴を残すこととし、スタッフがヒアリングをしたり、様子を観察してまとめる作業を行った。スタッフのまじめな対応に参加者の表情もピリッとしていた。また、この場はパソコンを名目にしつつも、参加者にとっては、たまり場、居場所でもある。趣味的なことや、興味のあることなどを地元の方とスタッフが会話し、交流する場でもある。今回の様子を見ていると、その輪が着実に広がっていること、活動スタッフならではの傾聴により、とても和やかなやりとりが行われているように感じられた。男性参加者が多かったことも今回の特徴か。

PCネットよろず相談 写真
PCネットよろず相談 写真
PCネットよろず相談 写真
PCネットよろず相談 写真

(4) まっさき竹とんぼグループミーティング 13:30~15:00
場所:末崎地区公民館(ふるさとセンター)2階研修室
(現地参加者 7名/スタッフ参加者2名)

 村上正吉代表を中心に、どこ竹@武蔵野三鷹・まっさきグループメンバー7名に、平成竹とんぼ教室の講師資格を持つ活動スタッフ2名も加わり、新作や新技術の情報交換と夏休み親子ものづくり教室、講師育成講座、ミニ門松づくりなど27年度活動について話し合われた。5月18日にデジタル公民館まっさき事務局から資料を提供した、使用済み牛乳パックを利用したエコトンボ’(とまりとんぼ)づくりも、早速、材料が用意され、全員で試作品づくりに挑戦、簡単に作り上げた。

竹とんぼ 試作品作り
竹とんぼ 完成品

(5) まちおもいトーク&情報交流会・懇談会 18:30~21:00
(現地参加者 10名/スタッフ参加者12名)

 「まちおもいトーク」というタイトルで地域の方に復興や、これからのまちづくりに関する思いを語ってもらった。語り部は志田 仁さん(大船渡市市民活動支援センター事務局/碁石地区在住)と市議会議員でもある滝田松男さん(平林仮設住宅在住)のお二人。志田さんは西舘地区などに受け継がれている郷土芸能の七福神に因んだプロジェクトを立ち上げるべく、現在、任意団体「祖学」を準備中。「都会暮らしに飽きた人たちの協力も得て活動を具体化し、いったん都会に出た人が戻りたくなるようなまちにしたい」と抱負を語った。また、「自分にとってのベストプレイス、ベストポイントを語れる”人” がたくさんいるまち」としてまっさき・碁石の魅力づくりを進めたいと、ソフト志向の思いを語った。滝田さんは末崎町を構成する細浦地区、中央地区(大田団地等)、碁石地区の被災地利用の課題や細浦地区のこれからについて、現役世代と子どもが減り、高齢化がますます進むまっさきのこれからについて、思いを語った。会場からは活動スタッフからみて思っているまっさき・碁石について質問があり、観光スポットがコンパクトにまとまっている、奇跡の一本松から20分、三陸道のインターを降りてすぐなので、陸前高田とセットで訪問するのに地の利がある、気候温暖で暮らしやすい、新鮮でおいしい海の幸が豊富、浜の小石が波に洗われるとき、じゃりじゃりした音がして印象的、夜、窓を開けると波の音が聞こえ月もきれい、コマーシャル化されていない、など、まっさきの良さについて外からの視点で思いが語られた。

情報交流会 語り部:志田 仁さん、滝田松男さん
情報交流会の様子


5月31日(日) 活動概要

(1) 早朝現地視察 細浦地区(第1回朝市、細浦漁港・北浜わかめ組合細川代表作業場、松嶋神社)7:00~8:45
(現地参加者6名/スタッフ参加者12名)
朝市 写真
細浦漁港 写真
北浜わかめ組合細川代表作業場 写真
北浜わかめ組合細川代表作業場 写真

(2) PCネットよろず相談 9:00~12:00
場所:末崎地区公民館(ふるさとセンター)2階会議室
(現地参加者8名/スタッフ参加者12名)

 前日に引き続いて、パソコンやインターネットの使い方について個別対応支援活動を行った。参加者は引き続き男性シニア中心。前日クリアできなかった自分の課題に取り組む方も多く、2日間かけていた成果か、前進する姿が見られた。

(3) 視察 碁石地区(羅・萌衣瑠・碁石浜/鮮魚シタボ)、中央地区(平、大田団地)13:00~15:15
(現地参加2名、スタッフ参加者12名)

 碁石浜で被災した旧「民宿 碁石丸」のお食事処「羅・萌衣瑠」の大和田初男さん・照子さんご夫婦に、民宿時代に造園した庭の案内やこれまでの暮らしについてお話をしていただき、名物のホタテ丼と磯ラーメンでランチミーティング。
見学させていただいた戦争中の防空壕は今も食料保存庫として活用されていた。
つづいて、4月~5月下旬にかけて仮設店舗での営業から本設店舗への営業にシフトした鮮魚シタボさんを訪問。大型水槽から取り出した生きのいいホヤ、ホタテ、マンボー、タコを見せていただき、ホヤ、ホタテの捌き方の実演・実習が行われた。

海岸風景 写真
お食事処「羅・萌衣瑠」の大和田初男さん 写真
ホヤ、ホタテの捌き方の実演・実習 写真
ホヤ、ホタテの捌き方の実演・実習 写真
造成地 写真
大田団地 写真

(4) 視察 長洞元気村なでしこ工房・番屋 15:30~16:00
(スタッフ参加者12名)

 一ノ関への移動に先だって、ウッドデッキが完成した長洞元気村・なでしこ工房・番屋を訪問し、ネットワーク環境、ライブ配信アクセス環境を確認。隣接する田圃には水が張られ、緑の苗が風になびき、海を望む漁村の田園風景を視察した。

活動詳細【KK2
アンケート結果


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