まっさきわかめを学ぼう!

暖流・寒流と末崎町

寒流(親潮)と暖流(黒潮)が交わり潮目の出来る三陸沖は、大量のプランクトンが発生して魚群が集まる、世界三大漁場の1つとして知られています。

地図

その三陸沖の中でも、末崎町周辺はもっとも栄養豊富な漁場の1つと言われています。
豊かな漁場で育つ「まっさきわかめ」は、風味が強くて厚みがあり、ツルッとした食感のおいしいわかめです。

3月の収穫前に、2月に間引きの作業をおこないます。その時に収穫した成長途中のやわらかいわかめは「早採りわかめ」と呼ばれ、しゃぶしゃぶが一番美味しいと地元の人は言います。収穫量が少なく、鮮度が落ちるのが早いため、出荷されることはほとんどなく、地元の春の御馳走として毎年楽しみにされています。

湯通ししたての早採りわかめ (旬は2月頃)
湯通ししたての早採りわかめ

豊かな漁場の末崎町で発祥したわかめ養殖技術。そして、わかめ養殖後継者育成のための総合学習や、養殖技術を継承して取り組む末崎の人々をご紹介します。


まっさきわかめの養殖の歴史

漁港

日本のわかめ養殖技術は、昭和32年に末崎町の小松藤蔵さんの自費を投じた数年に及ぶ研究によって作られました。
その後、小松さんの自費制作冊子「わかめ養殖方法について」によって、わかめ養殖技術は三陸から日本全国へと広まっていきました。

「まっさきわかめの養殖の歴史」について詳しくはこちら


次の世代を育てる

末崎中学校では、わかめ養殖発祥の地ならではの日本で唯一のわかめ養殖総合学習を行っています。中学校の3年間を通してわかめ養殖について学び、理解を深めます。

真冬の海で養殖を体験して学ぶ1年生

わかめと中学生

中学校の教室でわかめ養殖発祥の歴史を学ぶことに始まり、南浜わかめ養殖組合の支援のもと、真冬の海での種巻きや収穫、塩蔵などの加工作業を行います。

街で自分達のわかめの販売を学ぶ2年生

わかめを販売する中学生

自分達で袋詰めした塩蔵わかめを街のスーパーや商店街で、自ら宣伝・販売します。
高品質・低価格の「ふれあいわかめ」は、いつも数時間で完売となる人気商品です。

植林体験で山と海のつながりについて学ぶ3年生

わかめ養殖総合学習最後の3年生では、豊かな末崎の海を守り次の世代へつなぐために植林活動を行います。
植林活動をとおして、山を守っていくことと海を守っていくことの関係や大切さをわかめ養殖総合学習の最後に学びます。

植林活動

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末崎町のわかめ養殖を担う人々

尾崎健二わかめ養殖組合長
尾崎健二わかめ養殖組合長

現在、末崎町でわかめ養殖を担っている方々に、わかめ養殖の現状・問題・取り組んでいることについてなど、お話を伺いました。

「末崎町のわかめ養殖を担う人々」について詳しくはこちら


謝辞

「まっさきわかめを学ぼう!」は、岩手県大船渡市末崎町のたくさんの皆様の、積極的なご協力のおかげで作り上げることが出来ました。末崎町の皆様へ、心からお礼申し上げます。

  • 佐々木 秀男わかめ総合学習スーパーバイザー
    「まっさきわかめを学ぼう!」作成に関する取材の調整や資料提供など、全面的にご協力・ご支援頂きました。
  • 南浜わかめ養殖組合の皆様
    • 尾崎 健二組合長様
    • 斉藤 満様
    • 尾崎 真様、奥様、琢くん、龍くん
    最盛期のお忙しい中、取材をご快諾頂きました。
  • 末崎中学校教職員の皆様
    写真などの資料をご提供や取材にご協力頂きました。
  • 末崎中学校生徒の皆様
    部活の後の取材へのご快諾を頂きました。