ふれあいキッズデー in 居場所ハウス 1月活動報告

大船渡市「デジタル公民館まっさき」1月土曜日子ども活動
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日 時:1月10日(土) 13:30~15:30
会 場:ハネウェル居場所ハウス
参加者:子ども10名(4歳~10歳)、幼児2名、
    保護者8名含む大人11名、
    おたすけ隊+居場所ハウススタッフ8名、
    協議会企画・運営委員5名、合計36名
 
 
 大船渡市「デジタル公民館まっさき」運営協議会は1月10日、今年度4回目の「ふれあいキッズデー」を開催。ミズキ団子作りを行った。児童達とその家族は、ふだん居場所ハウスに集うおばあちゃんたちと一体になってミズキ団子を作り、学び、交流を深めた。
12月キッズデー
 この日は、まずお正月の歌から始まった。「♪年の初めのためしとて ~♪」。またこの替え歌を知っている方がいて「♪豆腐のはじめはがんもどき 尾張名古屋の 大地震~♪」など。若いお母さんや子供たちも聞いたことのない一昔前の唱歌をともに口遊み盛り上がった。
 この後、この慣わしは、古くは農漁業に伴う豊作、家族の幸福の祈りであり、また、木から降ろした団子はおやつになったことなど、ミズキ団子の目的、由来、当時の家庭の状況、作る材料、ミズキ(水木:若木は赤くみずみずしい)の木などについて二人の高齢者からつぶさに説明をいただいた。
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 お団子は今は上新粉(米粉)を使うが、古くはあわ、キビ、ひえなど用いた時代もあったと、それらの材料を子供たちに見せ、触れさせたり、滅多に学ぶことのできない体験もした。お団子をつくる一連の作業はすべて子供たちに見せて、茹でる以外は全員で行い、茹で上がるまでの空き時間はおだんごと一緒に吊るすべく思い思いに折り紙を折った。お団子は4色(赤、黄色、黄緑、白)。彩りよく飾り、折紙、小さな袋入りの駄菓子も共に吊るしてそれぞれ自分のみずきだんごを完成させた。
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 最後は子供たち全員が新年の抱負を語ってこの日のキッズデーを閉じた。なお、ミズキの木は、山に詳しい居場所ハウスのメンバーらが1月8日の「山の神様の日」に山に入り、採ってくれた。大きな枝は居場所ハウスと近くの高齢者サポートセンター「おたすけ」に、小枝は子供たちがそれぞれ持ち帰ることができるようにあらかじめ伐り揃えておいた。
 今回のキッズデーは、世代を越えて行ったからこそ大いに愉しめたし、同時に郷土に伝わる習わしとしてのミズキ団子について高齢者から多くを学べたことで独自の学びのキッズデーになったと思っている。

(文 菊池則子/写真 菊池則子・丸山修)

<ミズキ団子づくりについて>
(1) ミズキの木の芽吹き(団子を挿しやすく枝の先の芽をとる) 
(2) ボールに入れた上新粉にお湯を注ぎ、ボロボロなる程度に湿らせる
(3) これを手でこねて生地をつくり、赤、黄色、黄緑の着色料を加え色ずづけ、
    そのままの白も含め、4色の棒状の生地をつくる
(4) 団子にしやすいよう棒状の生地を包丁で細かく切る。または手でちぎる
(5) 切った生地を手で丸めて団子にする
(6) 団子を箱に並べ、箱をゆすって上新粉を均等にまぶす。
(7) 団子を鍋に入れて茹でる。茹であがると浮いてくる
(8) 茹でている間に折り紙で飾り物をつくる。
(9) 茹であがった団子と折り紙で作ったしゅりけん、うさぎ、小さな袋入れにお菓子をミズキの枝に吊るして完成。
(10) 完成したら今年の抱負話したり願い事をする(折り紙や菓子を吊るすための糸付け(針に糸を通す作業など)は、おたすけ隊のおばあちゃんが手伝ってくれた)

●菊池和子さんのお話
 今はお米の粉でお団子をつくりますが、昔はお米が少なかったので、あわ、ひえ、きびなどの雑穀でお団子をつくりました。普段、お米も壊れ米とかくず米を食べていて、白いご飯は食べられなかった。こういうことからミズキ団子づくりはお正月にその年の食べ物が豊かに実るよう五穀豊穣と家庭の安全を、村中で神様にお祈りする行事でした。

●村上正吉さんのお話
 今はスーパーに行くとなんでも売られているので毎日がお正月みたいですが、自分が子どもの頃・・ついこの間ですが・・お正月ぐらいしかごちそうを食べられませんでした。ミズキ団子の材料だった五穀、あわやひえ、きびなどは、当時、美味しいというより栄養バランスが良いたべもので、とにかく生きていくのために食べていました。ですから昔の人は年をとっても元気で働き者でした。お正月のミズキ団子、自分は本当に楽しみにしてました。飾ってしばらくすると降ろして焼いたり揚げたりしておやつに食べました。また、家の中の竈に飾ったほか、家の外に飾ったり、団子を縄につけて畑に飾ったりもしました。そしてお餅もたべました。
 今日はミズキ団子をみんなでつくって、持って帰って家に飾ってください。

●協力者:おたすけ隊 村上和子、志田愛子、志田アイ子、上部博子、菊池和子(団子づくりのリーダー:語り部)、松澤登美子、上部道義(1月8日の山の神の日に山に入ってミズキを調達)、村上正吉(ミズキの小枝を調達:語り部)

●企画・運営:大和田恵美子、熊谷君子、菊池則子、近藤均、丸山修

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