R4館報まっさき 7月号

R4 館報7月
<オミクロン株「BA・5」の特徴>
7月15日、全国で10万3311人の新型コロナウイルス感染者が確認された。感染者が10万人超えるのは2月8日以来で、過去2番目の多さである。流行「第7波」の勢いに歯止めがかからない状況である。この急拡大しているウイルスはオミクロン株の「BA.5」といわれる。8月中にはほぼ100%「BA.5」に置き換わるのではないかともいわれている。「BA.5」の感染力、症状、ワクチン効果に係るNHKの資料によれば、つぎのとおりである。
東京都内の感染状況を分析した国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は6月30日、再拡大の要因を4つ挙げた。それは、①暑さ(冷房で換気が悪い)②人出(接触機会が増加している)③免疫(感染あるいはワクチン接種しているが免疫の効果低下の人が増加している)④変異(オミクロン株BA.5に置き換わっている)である。「BA.5」はオミクロン株の一種で、2022年2月に南アフリカで確認された後5月以降、欧米を中心に広がっている。WHO(世界保健機関)によると、6月中旬の段階では、世界で検出される新型コロナウイルス全体の40%ほどを占めているという。また、アメリカの疾病対策センターによると、7月2日現在、アメリカで新たに報告された新型コロナウイルスの感染者のうち、オミクロン株の「BA.5」の割合は53.6%となっており、感染の増加に影響していると考えられている。
さらに、イギリスの保健当局の6月24日の発表によると、「BA.5」は、それまで主流であった「BA.2」と比べて、35.1%速く広がっているとみられているというのである。 続きを読む


R4館報まっさき 6月号

R4 館報6月
<よい眠りとはその2>
前号に続き、日本睡眠医学協会理事長大谷憲先生が話されていることを紹介します。
午後10時から午前2時に最も再生が進む
人間は、人生の3分の1を眠って過ごす。なぜ3分の1も睡眠をとらなければならないのか。それは、体、特に脳の細胞の再生に大きく関わっているからである。
人間の活動の中でも特に中心的な役割を果たす脳は、激しくエネルギーを消耗する。また、脳細胞は目を覚ましている時は勿論、眠っている時にも活動している。
その脳細胞が再生されるためには、脳はゆっくり休息をとらなければならない。そのため、長い睡眠時間が必要になるのである。
脳下垂体から分泌されるホルモンの一種に成長ホルモンというのがある。これは、人間の成長や細胞の再生を促す大切な役割を担っている。
主に、睡眠中に分泌され、午後10時から午前2時にかけて最も活発に分泌されることがわかっている。就寝時間が遅いと、十分に成長ホルモンの恩恵が得られないことになる。
再生の鍵を握るのは成長ホルモン
成長ホルモンというと「子どもの成長に必要なもの」と思ってしまいがちであるが、そんなことはない。大人にとっても非常に重要な役割を担っている。
今まで、脳細胞は一度完成すると、細胞は入れ替わらないと考えられてきたが、それが大人になっても、脳細胞が成長していることがわかってきた。つまり、大人の脳が成長していくためにも、成長ホルモンが必要なのである。
 さらに、成長ホルモンは、肝臓に働きかけることにより軟骨細胞を増殖させるソフトメジンCという物質を分泌させ、骨の成長を促すとともにタンパク質の合成を促し、心臓などさまざまな臓器や機関の発育にも関わっている。また、それだけでなく、脳に働きかけ、脂肪の分解促進、タンパク質の合成促進、糖質、骨、水分、ミネラルなどの代謝を調節し、体が常に一定の状態に保たれるようにバランスをとる役目も果たしている。 続きを読む


R4館報まっさき 5月号

R4 館報5月
<空飛ぶクルマ>
未来の乗り物と思われてきた「空飛ぶクルマ」の実用化が、いよいよ秒読み段階に入ってきたといわれている。渋滞で混雑する道を避け、空飛ぶクルマで目的地まで一飛びで行く。そんな世界が間もなく現実なものになろうとしているのだ。
慶応義塾大学大学院付属システムデザイン・マネジメント研究所顧問の中野冠先生は、空飛ぶクルマが実用化されると、私たちの社会は大きく変わる。国はすでに政策協議を始めている。国土交通省は、交通ルールや離着陸場の整備規則の検討を始め、経済産業省は新産業の勃興を期待してサポート体制を整えようとしている。企業もバッテリーなどの技術革新に挑み、空飛ぶクルマを使った新事業の検討も始まっている。人々の生活が変わり、便利になる半面、騒音問題などが発生するので、実用化の前に住民の理解を高めておくことが重要だともいっている。
世界の空飛ぶクルマの開発状況は、アメリカ、ドイツ、中国が進んでいる。韓国もアメリカ在住の研究者を呼び戻して開発を進めている。空飛ぶクルマは、無人ドローンとともに軍事技術に近いためアメリカや中国などでは国が援助しているので、技術開発が猛スピードで進んでいる。世界では三百から四百社の企業が開発競争を繰り広げ、すでに多くの企業が試験飛行に成功し、投資家から資金を集めて上場している企業もある。ところが日本は投資家からの資金援助が少なく開発が遅れているという。
日本のベンチャー企業が開発しているのは、諸外国と違って、1~2人乗りの小型のもので離着陸にも場所をとらない小回りのきくものである。2025年に開催される「大阪・関西万博」では、会場内で空飛ぶクルマを飛ばす計画を立てているので体験できるであろう。 続きを読む


R4館報まっさき 4月号

R4 館報4月
新型コロナウイルスの感染経路
岩手においても、新型コロナウイルスの感染者が4月13日431人、14日は432人と2日連続で430人を超えるなど依然として高い状態が続いている。しかも教育・保育施設でクラスターが発生している。県は、4月16日の新規感染者は357人であった。うちクラスター(感染者集団)関連は85人、過去の患者との接触歴があるのは173人、感染経路不明は99人と発表した。この感染経路不明者(28%)、一体どこで感染したか、わからないという人達である。いま猛威を振るっているオミクロン株、どんどん置き換わり感染力を高めているだけに、その原因が気になっていたところである。それがどこで、どのようにして感染しているか少し見えてきたように思える。
それは、3月28日の国立感染症研究所のホームページに「新型コロナウイルスの感染経路について」と題した記事が公表された。その中で、感染経路は主に3つあり、①空中に浮遊するウイルスを吸い込むこと。(エアロゾル感染)②ウイルスを含む飛沫が口、鼻、目などの露出した粘膜に付着すること。(飛沫感染)③ウイルスを含む飛沫を直接触ったか、ウイルスが付着したものの表面を触った手指で露出した粘膜を触ること。(接触感染)であるとしている。 続きを読む


R4館報まっさき 3月号

R4 館報3月
<津波から身を守る心得>
 16日午後11時36分、マグニチュード7.4(震度6強)の地震が発生した。震源は福島県沖、深さ57㎞。東日本大震災以来の大きな地震で沿岸地方住民を大変な恐怖に陥れた。その中で安堵したのは東京電力福島原子力発電所において放射線量に大きな影響を及ぼす事故は発生しなかったことと、大津波が襲来しなかったことである。
11日には東日本大震災から11年となり、コロナ禍の中であるが各地で追悼式が行われ、末崎町中森にある麟祥寺でも午後1時から東日本大震災物故者追善供養が執り行われた。あの日から11年経ったが今も当時の悲惨な光景が目に浮かぶ。特にも大切な人を失った人にとっては、いまも昨日のことのように感じていると思っている。
 今後このような災害にならないように11年前の経験を生かし一人の犠牲者も出さない防災に努めなければならない。
そのためには、住民一人ひとりが津波で大切な命を失わないために、適切な避難行動をとることが重要である。あらためて、その避難に当たって心得ておくべき基本的事項を列挙してみたい。これは筆者が幼少期、祖父から地震が発生するたび聞かされたことであり、今なお、脳裏に焼き付いているものである。ご参考にして頂ければ幸いである。 続きを読む


R4館報まっさき 2月号

R4 館報2月
細浦漁港防潮完成間近(フラップゲート式)
日本初、世界初ともいわれるフラップゲート式防潮堤の完成がまぢかとなった。すでに基本的な工事は終了し、あとは、つぎの試験を実施するのみとなった。
・安全周知設備試験放送:2月28日午後2時から午後4時までに実施される。
・遠隔制御試験:3月2日に県庁からフラップゲートの浮上のボタンを押して衛星で細浦漁港防潮堤のゲートを浮上させる試験である。
この2つの試験で問題がなければ、県の最終検査と事務手続きを経て供用開始となる(予定は3月末)。 続きを読む


R4館報まっさき 1月号

R4 館報1月
   年頭の挨拶
令和4年の年頭にあたり、謹んで新年の挨拶を申し上げます。昨年は、新型コロナウイルス感染予防にかなりエネルギーを奪われた1年でしたが、町民の皆様のご理解とご協力を得て何とか乗り切ることができました。おかげさまで収束しかけた10月以降は、いくつかの事業を実施することができました。あらためてご協力に感謝を申し上げます。
今年は東日本大震災から11年目となることから、皆様におかれましては、新たな目標を掲げ、新たな気持ちで第一歩を踏み出されたことと存じます。
ようやく新型コロナウイルス感染症が収束しかけたと思ったら、今度は極めて感染力の強いオミクロン株が猛威を振るって私共を恐怖に陥れております。このオミクロン株というのは潜伏期間が3日程と他の変異株より短く重症化リスクが低いと見られていますがデルタ株より感染力が強く、既存ワクチンの発症予防効果を低下させるといわれています。日本では、昨年12月18日時点で65人のオミクロン株感染が確認されましたが1月16日には25,658人となりました。予防するには、これまでの対処法であるマスクの着用、手洗いや手の消毒、密閉・密集・密接の3密を避けるなどを徹底するとともに、不要不急の外出は避けることだといいます。あらためて感染しない、させないことを自覚して行動し、一日も早く平穏な日が訪れるよう念じたいと思います。 続きを読む


R3館報まっさき 12月号

R3 館報12月
新県道全線開通 
船河原~平
新県道船河原から平までの延長2.2kmの区間全線が12月22日午前11時に開通する。(開通に伴う式典は行わない)
 県が「まちづくり連携道路整備事業」により整備を進めてきた主要地方道大船渡広田陸前高田線船河原工区(延長2.2km)である。東日本大震災の津波による浸水地を通らないルートで災害時の物資輸送や救急搬送等に対応するとともに急カーブや道幅が狭く歩道もない現県道の状況を解消し安全性、走行性、時間短縮が図られた。同じく一般県道碁石線(2.4㎞)については、11月18日に開通しており、これで二つの新県道が完成することになり大船渡碁石海岸インターと碁石海岸は15分かからずに結ばれる。このことにより景勝地「碁石海岸」への観光客の誘客を図ることができることから、観光振興が期待できる。また、消防の迅速な消火活動へとつながり、町民の生命と財産を守る安心安全な地域社会の構築が図られる。さらに産業用道路としても活用が期待され地場産業の振興と地域の活性化が期待できる。 続きを読む


R3館報まっさき 11月号

R3 館報11月
コミュニティ・スクール
~地域とともにある学校~
令和4年度より市内の小・中学校の学校運営のあり方が変わる。コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)に関する法改正によるもので、その導入について、市教委は準備を進めている。
 今日の子供たちを取り巻く環境や学校が抱える課題は複雑化・多様化しており、教育改革、地方創生等の観点からも学校と地域の連携・協働の重要性が指摘されている。
 子供や学校の抱える課題の解決、未来を担う子供たちの豊かな成長のためには、社会総がかりでよりよい教育の実現を目指して取り組む必要がある。それには、現在の「開かれた学校」から、さらに一歩踏み出して、地域でどのような子供たちを育てるのか、何を実現していくのかという目標やビジョンを地域住民等と共有し、地域一体となって子供たちを育む「地域とともにある学校」へと転換していくことが重要である。その有効なツールがコミュニティ・スクールである。
コミュニティ・スクールとは、学校運営協議会を設置した学校のことである。学校運営協議会とは、地域住民や保護者等が学校運営や教育活動について協議し意見を述べる合議体である。学校運営協議会で協議された「目指す子供の姿」を学校、家庭、地域が共有するとともに、その実現に向けて地域総ぐるみで協働していくという仕組みである。 続きを読む