末崎町神坂地区公民館で落成祝賀会 大規模半壊から再建

国境なき子どもたち・JTI財団など支援団体と住民らで祝う

 3.11の東日本大震災の津波により末崎町では18地域公民館のうち7館が全壊、1館が大規模半壊という甚大な被害を被った。このほど半壊した神坂公民館(館長 村上優司さん、末崎町字神坂17番地2)の再建工事が完成、11月11日14時から関係者、地域住民ら約70名が参集して落成祝賀会が行われた。

 同公民館は3.11の津波により床上115センチが浸水し建物内の内装、家具、設備、保管物等の被害を被ったが、やや高台にあったため建物の全壊は免れ、大規模半壊にとどまった。

 式典では大船渡市公民館再建プロジェクトに取り組んでいる大船渡市教育長の今野洋二さん、JTI財団のNenad Ljubicicさん、NPO法人国境なきこどもたちのDominique Leguillierさんら来賓があいさつ。地域を代表して神坂地区住民でもある末崎地区公民館長の近藤 均さんは「全壊した地域公民館のうち、小河原公民館、内田公民館は市の地域公民館整備支援事業により、浜松市の支援を受けたプレハブ公民館が整備された。さらに神坂公民館の活動が復活し、情報が発信されると末崎町全体の公民館活動の刺激になる」旨あいさつ。

 「立ちあがろう!公民館プロジェクト」の野元弘幸さん(首都大学東京准教授)の乾杯のあいさつのあと、住民による踊りや伝統芸能・神坂虎舞が演じられた。

 神坂地区公民館の改築にかかった総工事費12,700,000円の拠出内訳は、大船渡市教育委員会:5,000,000円、JTI財団・認定NPO国境なき子どもたち:5,000,000円、神坂町町内会:2,700.000円、立ちあがろう!公民館プロジェクト:600,000円、相模原市民ボランティアの会:78,481円。

 なお、大船渡市では被災地域における地域コミュニティーの維持・形成を図るため、拠点施設となる地域公民館の整備を支援するため、平成23年度~32年度の10年計画で地域公民館整備支援事業に取り組んでいる。
事業の概要は市内地域公民館132 館のうち、被災した地域公民館34 施設の修繕、改築あるいは移転新築などの整備を支援する、としている。
   (文 丸山 修)

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